2017/04/28

自転車とアートで作る新しいお遍路の形 四国霊場57番栄福寺

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動画提供元:香川大学大学院 地域マネジメント研究科

57番札所の「栄福寺(えいふくじ)」は今、アートや現代建築、わかりやすい言葉で、「仏教を今の時代にやる」ということに情熱を注いでいます。自転車で巡る新しいお遍路を提案する「四国遍路88サイクリング」とピッタリのお寺です。

栄福寺は、瀬戸内海沿岸の近く、愛媛県今治市玉川町にあります。近海では海難事故が絶えなかったので、弘法大師が海神供養をされたお寺です。それ以来、海陸安全、福寿増長の祈願寺として信仰されています。供養満願の日に、海の中から阿弥陀如来の像が現れ、御本尊として安置したと言われています。

表参道の入口には、赤い帽子をかぶり、願いをかなえてくださる「お願い地蔵尊」が立っています。薬師堂は病気の治癒にご利益があると言われ、病気予防のためにお線香の灰を求める人が後を絶たないそうです。

白川ご住職は、仏教に縁遠い沢山の人たちに仏教の素晴らしさを知ってほしいという願いから、作家としても活躍されています。原作『ボクは坊さん。』(ミシマ社)は、2015年に伊藤淳史さん主演で映画化され、第49回ヒューストン国際映画祭で、実話にもとづく長編部門の最高賞「プラチナアワード」を受賞しました。今の時代に生きる人たちの悩みを仏教の力で解決してほしいという、あつい思いが込められています。

早速、栄福寺に向かいましょう。ご住職にも会えるといいですね。
新しいお遍路のはじまり、はじまり。


住宅街を抜けて、もうすぐ着きそうです。
還暦サイクリストの息も上がります。


角を曲がって、あと少し、


坂だぁ

押そうかなあ


はーい、到着です。
みんなと合流できました。


ここから空気が違います。
「栄福寺」の石碑が重厚で、凛と張り詰めた聖域を作っていますね。
威厳があって、身の引き締まる思いがします。


和尚様のご誘導で、みんな心を静めて般若心経を唱和します。


あの白川ご住職です。みんなをお出迎えくださいました。

白川ご住職は、住職という新しい役割をいただいて、仏教のことをわかりやすく伝えたいという思いで『ボクは坊さん。』という本を書かれたそうです。それが2015年に映画になり、2016年になって、ヒューストン国際映画祭で最高賞を受賞しました。日本でも結構喜ばれたんですが、海外の人にとってはとても新鮮だったみたいです。

栄福寺では、建物をきれいにしたり、おしゃれにしたりして、たくさんの人に関心を持ってもらえるように気を配っています。ご住職は、古くてよいものがすごく好きで、残したいというお気持ちが強い方です。だから、仏教の中の古い伝統的な部分を残したいという願いも大きいんですね。

「若い人だけでなく、仏教に対してすごく距離を持っている方が多いというのが手に取るように分かるので、アートや建築の力、わかりやすい言葉で、仏教を語っていきたい、ブレークスルーを起こしたい、というのはあります。」ご住職の熱い思いが伝わってきます。

お遍路というすばらしい歴史と伝統が、新しいスタイルで、日本や世界のたくさんの人たちに広がっていくといいですね。

「ボクにはできないことが沢山ある。でも、“自分だからできること”がある。」

- 映画『ボクは坊さん。』 -

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