2017/08/11

遍路ころがし!一度も足を着かずに登れるか挑戦してみた

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動画提供元:香川大学大学院 地域マネジメント研究科

「遍路ころがし」とは、お遍路さん(巡礼者)が転落してしまうほど、過酷で危険な難所のことを言います。お遍路サイクリングは、山道ではなく舗装した車道を走るので危険は少ないのですが、つらく厳しい道のりになることは間違いありません。

でも、精いっぱい無心で登っていると、お天道さまが暖かい目で見守っていてくれているので、ご老人やいろんな方々でも登りきることができると言われています。

ガンバればなにかいいことありそう・・・ファイトがわいてきました。さあ、行きましょう!

四国88遍路サイクリング8日目、19番立江寺(たつえじ)をスタートして20番鶴林寺(かくりんじ)までの道のりは、標高478mまで登る険しい道のりです。無事に3人でたどり着くことができるのでしょうか。

そして、一度も地面に足を着くことなく、遍路ころがしを制覇できる人はいるでしょうか。

スタートしたばかりなのにもう上り坂・・「やっぱり帰る~」そんなことを考えている人は、この3人の中にはひとりもいません!・・・たぶん!?

お遍路さんたちが迷わないように「へんろみち」などの札があるとのこと。でも、もう迷っているみたいです。
大丈夫でしょうか。

のどかで自然豊かな田舎の風景です。一般の人からみれば、ただただ癒される風景・・・
でも、3人のサイクリストたちは、今から登る山を見ながら「登れるだろうか?」いやいや
「登ったら気持ちイイかな~?」・・・こんな複雑な気持ちでこの景色を見ているのかもしれませんね。


岡田さんが思わず本音を漏らします・・「やばい、来てしまった!」

まだ登山道には入っていないのですが「きつそうだな~~」という3人の心の声が聞こえてきそうです。

これからの苦戦を予感しそうな雲がかかってきました。
この景色を見ながら3人のサイクリストたちはなにを思うのでしょう・・・
「やっぱり帰りたい!」でしょうか、それとも「やってやろうじゃないの!」でしょうか。
本人たちにしかわかりません。

もうじたばたしてもしょうがありません。取材スタッフも同行しているので、こっそり引き返して帰るわけにもいきません。そんなことよりもこれはお遍路なのです。

神様が見ているのです、他人をだませても神様はだませません。だからもうここまで来たら何も考えず自転車をこぎましょう!

いつも笑顔の岡田さんを先頭に田村さん、喜多さんが続きます。
ここまでは快調、快調!

これから、鶴林寺へ向かうへんろ道に突入します。「さあ、行きましょう!」

道がかなり整備された現在でさえ、四国88か所、約1300Kmを歩きとおすことはメチャクチャ大変です。
たとえ自転車であっても、大変なことに変わりはありません。

お遍路サイクリストたちを待ち受ける「遍路ころがし」は、観光気分でやってきた人たちに現実を突きつけるのです。

なんか、神さまが見下ろしているような道に見えませんか?
左のイナズマみたいな光は・・・なんだ?

さあ、いよいよ本番です。のどかな景色を見ているのですが、なんだかとても悲壮感が漂います。「いやだ~!」と言って逃げるわけにはもういきません。「君たちはもう来てしまったのだよ、地獄道にね。さあじたばたしないで自転車こぎなさい!」

「これはやばい!」・・・おもわず岡田さんが弱音を吐きます。
見た目以上に勾配があるし、どこまでつづいているのかもわかりません。
この先どうなってしまうやら・・・

岡田さんの「ハアハア」という荒い息使いと「フウ~」という大きなため息しか聞こえてきません。
完全に修行です。

懸命に自転車をこぐ岡田さんを取材陣を乗せた軽自動車が追い抜いていきます。
軽自動車もウイ~ウイ~ッと唸っています。大丈夫か軽自動車?いや違う、岡田さん、
ガンバレ~!

おおっと、久々の登場、喜多さんです。数分前に岡田さんと田村さんが通り過ぎて行った場所で、自転車を降りてしまいました。

「いや~、あのふたりはものがちがう」とつぶやく喜多さん。ちょっと悔しそうですが、岡田さんや田村さんとは親子ほどの年の差があるのです。
気持ちはわかりますが、あまりムリせず、ゆっくり確実に行きましょう!

喜多さんは確かに、若いふたりには体力的には敵わないかもしれません。でもお遍路は競争ではありません。自転車を押して登ろうが、歩こうが、ぜんぜん問題ありません。どんなに格好悪くても最後まで、あきらめないで登り続ける、その姿こそかっこよくて美しい。

喜多さんガンバレ、まだ終わったわけじゃない、あきらめないで、中年のしつこさを見せてくれ!

岡田さんの前には、なだらかな上り坂が永遠と続きます。
聞こえてくるのは「ハアハア」という息づかいと蝉の声だけです。

長い上り坂と、杉林が続く景色を見ながら、岡田さんは何を思うのでしょうか?
もっと極端にきつい上り坂なら「しょうがないよ」と言って自転車を降りることができるのに・・
しんどいけど、がんばってペダルを踏みこめば何とか登れる上り坂。

自転車を降りてしまえば楽ができる。でも「もう少し頑張れば最後まで登れたのに、なぜ自転車を降りてしまったんだ!」と後から後悔したくない・・・

自転車降りようか、それとも最後まで登りきるか・・そんな葛藤を続けながら岡田さんは懸命に進んでいるのかもしれません。
今が一番苦しい時、ガンバレ岡田さん!

ようやく半分すぎまで登ってきました。
自転車だから、もう少しレジャー気分でやれるかな~と思ったのですが、お遍路はお遍路、
やっぱり修行、甘くはないですね。

話はちょっとそれますが、大勢のお遍路さんたちにこんな質問をぶつけました。
そもそも、なぜあなたは、お遍路なんてやるのですか?

「自分探しに来た」 「うつを克服するためにきた」・・いろんな答えが返ってきます。
なかでも一番多い答えが「そんなのわかんないよ~」だそうです。
そんな野暮なことを聞くな!ということでしょうね。

わかんないけど、一生懸命、一歩足を前に出さないと目的地に着けない。
一生懸命、自転車のペダルをこがないと永遠に目的地に着けない・・・だから無心で今やれることを全力でやる!

人生でいちばん大切な目に見えない何かを教えてもらっているような、いないような・・・
お遍路に挑戦した人は、人生を前向きに生きる見えない何かをつかんで帰る人が多いそうです。
見えない何かとは何なのか?お遍路をやった人でないと永遠にわからないとのことです。

最近、お遍路に挑戦する人が増えているとテレビで放送していましたが、なるほど、
そういうことだったのですね。

岡田さん、かなりきびしくなってきた感じです。もう、ここまで来たなら、一度自転車を降りて休憩してもいいんじゃないかって思うんですけど、岡田さんはまったくそんな素振りを見せません。

一度もペダルから足を離さない、あくまで完全走破を目指します。
やっぱり岡田さんはアスリートです。「絶対に地面に足は着かない!」
そんな彼女のこだわり、気迫が伝わってきます。

「少しずつ、少しずつ」・・そんな独り言をつぶやきながら坂を登っていきます。すごいですね、まだまだいけます。少しずつでもあきらめなければ、必ず目的地に着くのです。岡田さん、かっこいいぞ!なんだか泣けてきます。

自分を鼓舞しながら岡田さんは進みます。

目的地鶴林寺まで、ついにあと1kmです。

まるでツールドフランスの選手のようです。
かっこいいぞ!岡田さんもう少しだ、がんばれ!

ずっとこんな坂を、一度も自転車を降りずに、登ってきたなんて信じられません。
完全に岡田さんのアスリート魂に火が付いたみたいです。

おおっと、本当に久々の登場、ゴールまで600m付近を通過中の田村さんです。
フォームがまったくぶれていません。ぜんぜん余裕です。

岡田さんを抜かそうと思えば抜けたのに、そうはしないでしっかり岡田さんを後ろからサポート。
「田村さん、やるね~、予想どおり」

余裕の表情で手を振る田村さん・・この程度の坂は、ぜんぜん平気なんですね。岡田さんといい田村さんといい、ふたりとも完全にアスリート、ツールドフランスも夢じゃない!?

岡田さんのあとを走る田村さん、男女差もありますが、岡田さんに比べるとブレが少ないように見えます。この日のために、かなりトレーニングを積んできたのではないかと思わせるような素晴らしい走りっぷり。脱帽!

岡田さん、画面からはよくわかりませんが、なにやらゴールが見えてきた様子です。

ゴールは目の前!急に岡田さんのテンションが上がります。

「よっしゃー!」・・岡田さんの叫び声とともにゴールに向かってラストスパート!

ゴール地点でスタッフが岡田さんを迎えます。

うれしそうにつぶやく岡田さん。
やっぱり、こだわってたんですね。きつかった分、嬉しさが伝わってきます。
足を着かずに完全走破・・おめでとう!

ここにたどり着くためにどれだけ大変だったことか、
でも、ゴールには、この看板ひとつだけ・・・これも何かいいね!

おおっと、いつの間に田村さんもゴールしておりました。田村さん、お疲れ様でした。
この日のために、努力して準備したのがとてもよくわかる走りでした、さすがです。

スタッフが岡田さんに声をかけます。
「岡田さん、すごいね」
岡田さん:「だって、めげそうになって、止まろうかと思うとみんなが来るんだもん!
(走ろうか、止まろうか)どうしよう、どうしよう・・と思いながら走っちゃった。」

スタートしてから、どこまで続くかわからない上り坂を、自転車で走り続けた30分、本当に長く感じたと思います。終わってみれば確かに「ああ~そうか~」ですけど、ナイスファイトでした。

仲間と走るから頑張れる!やっぱりひとりで歩くお遍路もいいけど、仲間でがんばるお遍路サイクリングも、楽しそうだし、感動もみんなで分かち合える。

これが遍路ころがしのご利益か?・・・見よ、この素晴らしい笑顔を!

ゴールした田村さんも笑顔でスタッフと談笑中。
田村さん、実は岡田さんに追いつこうと思って走ってたみたいです。

でも、ぜんぜん追いつけなくて、姿も見ることなく終わってしまった・・・
ええ~、田村さんは、わざと岡田さんを抜かそうとしなかったわけではなく、
追いつけなかった・・・信じられません、岡田さんおそるべし!

スタッフによると、岡田さんや田村さんのように、坂を登るのが大好きな人を「坂バカ」と呼ぶそうです。確かに、この2人りはちょっとすごすぎます。

釣りバカは聞いたことがありますが・・・坂バカ?・・きっとお遍路語。

ほっとしたのか、田村さんと岡田さんが談笑中。
田村さんいわく、平地で速いより坂で速いのがかっこいい!
彼はサイクリストでもあるけれど、もともと登山が好きなんですね。坂に強いはずです。

ところで・・喜多さんは?

喜多さん・・どうした?・・・まさかのリタイアか、喜多さ~ん!

ここでスタッフに連絡が・・・
自転車を降りてしまったときは正直、大丈夫かなと思いましたが、余計な心配でした。
なんとか三人で参拝できますね・・・よかった、よかった!

ちょっと遅れましたが無事に到着した喜多さん。岡田さん、田村さんと合流し参拝を終え、帰り路を歩きながら、なにやら談笑中、とてもいい雰囲気です。

喜多さん・・・途中でちょっと心配になりましたが、どうしてどうして、まだまだ元気いっぱいって感じです。

流れる大粒の汗がここまでの道のりの大変さを物語ります。
だからこそ、なんとも楽しそうで嬉しそうなこの笑顔!
岡田さんや田村さんとは一味違う・・・なんか魅力的な男!?

ここで喜多さんにインタビュー・・・なにやらアブに襲われたご様子。
喜多さん、ちょっとパニック!

むむむ、なんとアブはまだ喜多さんにまとわりついてきております。ずっとついてきたみたいです。
けっこう大きいアブですね・・・ん~ん、こいつは・・・まさか
喜多さ~ん、ちがいますよ。そいつは汗に寄ってきてるんじゃない!

そのアブは、たぶんウシアブ、通称、血い吸うたろかアブ・・汗じゃなくて喜多さんの血を吸いに、
まとわりついているんです。

でかいし、速いし、めちゃくちゃタフだし、しつこい、おまけに血を吸われると痛いです。
喜多さんピーンチ。

がんばれ、喜多さん、アブに負けるな!・・こら!アブ、喜多さんの血い吸うな!

スタッフの皆さん、喜多さんに虫よけスプレーをシューしてあげてください。

きびしさもあり、楽しさもあり、感動もある、お遍路サイクリング!
やってみたくなっちゃったかも・・・

お遍路サイクリングはまだまだ続きます!

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