動画提供元:香川大学大学院 地域マネジメント研究科
58番札所の「仙遊寺(せんゆうじ)」は、作礼山の山頂に近い標高300mの高台にあります。今治の市街地や四国一高い今治国際ホテルが真下に見え、その先には瀬戸内海に浮かぶ島々や「しまなみ海道」も一望できます。
とても眺めのよい場所に建つ仙遊寺ですが、還暦を過ぎたお遍路サイクリストには、なかなかの難所です。
仙遊寺は、天智天皇(在位668〜71)の勅願により建立されました。御本尊の千手観音菩薩像は、海から上がってきた竜女が一刀三礼しながら彫って安置したとされています。
弘法大師が四国霊場開創のときに仙遊寺で修法をされ、病に苦しむ人々を救済しようと井戸を掘って、荒れ果てた七堂伽藍を修復しました。そのとき以来、寺運は興隆したと言われています。井戸は「お加持の井戸」として多くの病を救ったと伝えられ、今でも旧参道の脇に残って信仰を集めています。
地元のサイクリストが先導します。
道順に自信がないから、遠回りしちゃうかも。まあ、たどり着ければ何とかなります。
カメラを積んだ還暦サイクリスト、登り坂で息も上がってきます。
カメラ、いつもより揺れてます。
あたりを見回すと、前にも、後ろにも、サイクリストがいません。完全に取り残されちゃいました。
あっ、ゴールが見えた。
あそこまで行けるかな? いやいや、頑張って行ってみましょう。
最後の2キロ、3キロがきついんですよ、この仙遊寺は。
なんたって、自転車で登るのは初めてですから。
今までは、事務局の車で「ガンバレ、ガンバレー」って言ってりゃよかったけど、今回そうはいきません。
ゆっくり行きましょう、ゆっくり。
ここを曲がると、
仙遊寺まで1.5km、ここからが難所の山登りです。
頑張って行きましょう。
は~っ、この坂のキツさ分かって。
しかぁし、ご利益はこっちの方が上ですぞ、み・な・の・しゅ~っ!
まだ余裕がありますね、わたしって。
濃い緑のもみじがとても美しい。
秋には、ほんとにきれいでしょうね。
とにかく最後まで、登りきるぞ。
そうでした。
あと1.1km、徒歩で約20分の距離です。
もうちょっとですよ。
いやはや、この坂は、還暦過ぎた者にはキツイ。
えっ、ここじゃない、もっと上だ。
みんな自転車を置いて、階段で上に行ったようです。
還暦サイクリストはあくまで自転車にこだわります。
最後の坂がキツい。なんとか、ジグザグ運転で乗り切ります。
降りないぞ、ゼッタイに、自転車降りるもんか。
しかし、もう脚が、
ダメ、もうダメ、ここでギブアップ、残念!
ああ、残り200mだったのに。
あとたった200mで落ちるとは、悔しい。
今日の仙遊寺はご利益ありますよ、きっとね。
お大師さま、無事終了しますように、よろしくお願いいたします。
ああ、おいしい!
お二人は、フィリピンのダバオご出身です。ようこそ。
日本の生活は楽しいそうですよ。
おつかれさま。